Q9.ぬりぐすりは何回塗ったらいいですか?
お医者さんに塗る回数を指示されている場合はその指示に従ってください。
ぬりぐすりを塗る回数はそのくすりの効果、目的などによって違ってきますが、ここでのお話はあくまでも一般的なことですのであしからずご了承ください。
ここに出てこない種類のぬりぐすりについては直接、主治医やかかりつけ薬局の薬剤師にご相談ください。
保湿剤
乾燥肌などに使う保湿剤(商品名:ヒルドイド、ウレパールなど)を体や手足に塗る場合は入浴後を含めて1日2回が標準です。乾燥がひどい場合は3〜4回塗ってもかまいません。特に、お風呂から出てバスタオルなどでからだを完全に乾かさないうちに保湿剤をぬると、保湿効果はかなり良くなります。逆に、いったん乾ききってからおくすりを塗っても保湿効果はあまり期待できません。
かゆみどめ
かゆみに使うかゆみどめのぬりぐすり(商品名:オイラックス、レスタミンなど)も入浴後を含めて1日2回が標準です。かゆにどめは、かゆみを止めることと、かかないようにすることが目的です。かゆいときはかかずにかゆみどめを塗りましょう。
消炎剤(ステロイドでないもの)
ステロイド剤の入っていない消炎剤(商品名:アンダーム、フェナゾールなど)を体や手足に塗る場合も入浴後を含めて1日2回が標準です。ただし、おむつかぶれに出たときはおむつ交換のたびにぬりますので、おむつ交換の回数がぬる回数になります。余談になりますが、「エキザルベ」というステロイド配合剤のおくすりが処方されることがありますが、やはり、おむつ交換のたびにぬってかまいません。もうひとつ余談になりますが、おむつかぶれは基本的治療方針はに「洗って治す」です。おくすりをぬる前には充分におしりを洗ってあげてください。
ステロイド剤
ステロイド消炎剤(キンダベート、アルメタ、リンデロン、プロパデルムなど)を体や手足に塗る場合も入浴後を含めて1日2回が標準です。ただし、ステロイド消炎剤に関しては、顔、首、耳などおくすりの吸収が良いところは回数を控える場合がありますので、指定された回数を超えて塗らないでください。
みずぼうそう、カチリ
みずぼうそうのときに良く出るカチリ(フェノール亜鉛華リニメントともいいます。)というおくすりはかゆみどめや消毒剤などがはいっていて、ぬったあと乾くことにより、水泡を破らないようにする効果もあります。1日4〜5回(それ以上ぬってもかまいません)を目安に、水泡を破かないように上から重ねて乾いてはぬり、乾いてはぬりを繰り返してください。
口内炎や口角炎のとき
口内炎や口角炎などに使われるおくすり(商品名:デスパ、デキサルチン、ケナログなど)は食事の後とねる前にぬってください。おくすりをぬったあとすぐに飲んだり食べたりしてしまうとおくすりが流れてしまいます。患部とおくすりが少しでも長い時間接触していることがおくすりの効果を上げてくれます。せめて10〜15分くらいは飲んだり食べたりしないでください。
また、よだれなどで口の周りが荒れている時なども口内炎や口角炎などと同様に食事の後とねる前にぬってください。
抗生物質や消毒剤
抗生物質(ゲンタシン、アクロマイシンなど)や消毒剤(イソジンなど)をぬるときは、1日1〜2回が標準です。目的はばい菌を追い出し、また、ばい菌が入ってこないようにすることですので、ぬったあと患部を滅菌ガーゼでおおっていれば1日1回でもかまいませんが、受傷した患部の汚染がひどいときは1日2回以上、おおっていたガーゼがとれたとき、水でぬらしてしまときはそのたびにぬらなくてはなりません。
ばい菌対策さえしっかりすれば早くなおりますし、その反対にばい菌対策をしっかりやらないといつまでもジクジクして治りません。